育児中の男女外科医が抱えるストレスの実態

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育児中の外科医が抱えるストレスの実態を明らかにする目的で、18歳未満の子供を持つ日本外科学会会員を対象に行われた「働くドクターのストレス調査」の結果を、東京女子医科大学が報告しました。

その結果、男女とも「自分の時間の不足」によるストレス経験率が1位でした。

同調査では、リクルートワークス研究所が育児をしながら働く男女を対象に行った「働くマザーのストレス調査」の設問をもとに、ストレスを感じることとして「日常のいらだちごと」を50項目、「人生の出来事」を43項目設定。

18歳未満の子供を持つ日本外科学会会員を対象に、各項目のストレス経験の有無(経験率)、および、100点満点で評価したストレスの度合い(ストレス値)について、インターネット調査を実施しました。

その結果、「日常のいらだちごと」のストレス値のランキングでは、外科医全体では仕事に関する項目が上位を占め、1位は女性外科医では「職場内でのいじめ・嫌がらせ」、男性外科医では「子供の一時預け先探し」でした。

また、男性外科医の6位は「お弁当作り」で、男性外科医が積極的に家事を行っている可能性が示唆されました。

一方、「日常のいらだちごと」の経験率では、外科医は男女ともに1位が「自分の時間の不足」で、仕事に関する項目も多く上位に入りました。

「アカハラ」が上位の一方、配偶者への不満は少ない傾向でした。

「人生の出来事」に関するストレス値では、「アカハラ」が女性外科医で5位、男性外科医で4位といずれも上位でした。

参考調査の女性では1~4位を配偶者に関する悩み「失業、ギャンブル依存、暴力(DV)、収入減」が占めたが、女性外科医ではいずれも、上位15位のランク外でした。

以上から、子育て中の外科医における主なストレスは、男女ともに時間の不足に関係するもので、仕事でのストレスも多いことが明らかとなりました。

研究者は「外科医が働く意欲を持って能力を発揮するには、ストレスの原因を探り、可能なところから解決する取り組みが必要である。」と結論しました。

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